【睡眠時無呼吸症候群と花粉症について】
睡眠時無呼吸症候群と花粉症について
花粉症・アレルギー性鼻炎は、 鼻粘膜の炎症により鼻づまり(鼻閉)、 鼻汁、 くしゃみなどの症状を引き起こしますが、
これらの症状が上気道の閉塞を招き、 睡眠中の呼吸を妨げることで、睡眠時無呼吸症候群 (SAS)の発症や悪化につながります。
⚫️花粉症が睡眠時無呼吸症候群(SAS)を悪化させる具体的なメカニズム
花粉症による鼻づまり(鼻閉)は、無意識のうちに口呼吸を誘発します。
口呼吸をすると、舌の付け根(舌根)が重力で喉の奥に落ち込みやすくなり、気道が物理的に狭くなります。
この状態で空気を吸い込むと、喉の粘膜に強い陰圧がかかり、もともと狭かった気道がさらに閉塞しやすくなります。
結果として、いびきや無呼吸の発生リスクが高まります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)を発症されていない方でも、下顎が小さい方では、
鼻閉があると舌を収めるスペースが狭くなり、SASの症状が出ることがあります。
花粉症シーズンは、潜在的なSASを持つ方にとって症状が重症化しやすい時期です。
また、CPAPアドヒアランスへの影響 として、鼻閉などの鼻症状があると、
SAS治療に用いられるCPAP (持続陽圧呼吸療法) の使用状況に悪影響を与えることが指摘されています。
⚫️対応策とセルフケア
<まず適切な治療を>
花粉症による鼻症状がSASに影響を与える場合は、まず鼻炎の適切な治療が重要です。
治療には、 アレルゲン回避、 鼻洗浄、 点鼻ステロイド、 抗アレルギー薬·抗ヒスタミン薬などがあります。
<セルフケアも重要です>
寝室に花粉を持ち込まない(寝具は外に干さない、空気清浄機を使用、など)
鼻の通りを確保する:鼻洗浄(鼻うがい)で花粉や異物を洗い流す
市販の鼻腔拡張テープで一時的に鼻呼吸を助ける
<CPAP治療の工夫>
加温加湿器を使用して鼻粘膜の乾燥を防ぐ
鼻づまりが強い場合は、鼻と口の両方を覆うフルフェイスマスクに変更する
⚫️まとめ
花粉症による鼻づまりは、単なる寝苦しさにとどまらず、SASの症状を悪化させる可能性があります。
また、SASがなくても、下顎が小さい方など潜在的なSASリスクがある方もSAS症状に注意が必要です。
鼻炎の治療、セルフケア、CPAP治療の工夫、などによる適切な対応が、日中のQOL・睡眠の質を守るためにも重要です。
